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飲食店開業時に知っておきたい3つの数字②FLR比率

 FLRと呼ばれる数値を耳にしたことはありますでしょうか?F(フード)=原価率、L(レイバー)=人件費、R=家賃(レント)この3つを合計した費用が売上高に占める割合をFLR比率と呼びます。FLRは飲食業を行う上では重要な指標です。コロナウイルス発生前が前提になりますが、店内飲食を中心とした業態では、概ね売上の70%前後が目安と言われています。なぜこの数値が重要なのか?約70%を占めるこれら3つの費用は、売上の中で一番大きい費用だからです。前回の売上高家賃比率は10%が目安と解説しましたので、今回はFL比率を中心です。

 それでは家賃比率と同様にシミュレーションをしてみましょう。前提条件は前回の記事とほとんど同じですが、月商を4,000千円で固定し、FL比率を変動させています。

 一般的と言われているFL比率が60%や65%においては、一定の利益が出ている事が確認できます。しかし、FL比率が70%になると、家賃に対して10倍の売上である月商4,000千円であっても、利益がほとんど出ていないことがわかります。このFL比率は高すぎても利益が出ませんが、低ければ低いほど良いという数値ではありません。例えば、人件費を節約した事によるサービスの質の低下や、原価率を下げた事による食事の質の低下によって売上が下がってしまっては本末転倒です。業態やお店のコンセプトに合わせた数値の設定を心掛けましょう。

 今回のテーマはFLR比率ということですので、あくまで3つの経費という観点で考えた場合にFL比率が高くても商売として成り立つケースもあります。例えば、家賃が発生しない、極端に家賃が安い、といったケースではFL比率が高くても利益を出すことは可能です。

コロナウイルスの影響によってどのような変化があるのか?

 コロナウイルスの影響によって会社帰りの飲食を主な利用動機にしていた店舗は苦戦を強いられています。その一方で、ベッドタウンに近い店舗などは前者と比較すると影響度は小さくなっています。大手チェーンの飲食店は大型店舗や空中階などの不採算店舗の撤退によって縮小を行っています(2020年7月時点)。反対に新規開業や新規出店については郊外型の物件に対する人気が中期的には増加していくことが想定されます。当然ですが、出店希望が増えるエリアの家賃相場が上がることも考えられますし、今までにチェーン店がなかったエリアにも出店されることもあるかもしれません。

 FLR比率という3つの指標で考えると、これまで通りの売上獲得が見込まれない以上は固定費である家賃を抑えた立地の検討が考えられます。都心部のエリアでは「ゴーストレストラン」と呼ばれる調理場だけを備えた、客席を持たない業態も出現しています。このような業態では、家賃を低く抑えることが可能になる代わりに、ウーバーイーツなどのテイクアウトサービスを利用する為、FLR以外の販売管理費が高くなるはずです。店内飲食が前提ではない業態では、冒頭に申し上げたFLR比率が70%という数字の目安を大きく押し下げることも可能になります。

 また、人との接触を減らそうと言われている状況では、店内飲食だけではなく総菜販売や弁当販売といった小売業の要素が加わることで相対的に人件費率が下がることも考えられます。いずれにしても利益を残すことが目標になりますので、売り上げの中の経費率に目安を持ちながら状況に応じて変化させていくことが重要になります。次回は、坪月商についてお伝えします。

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