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【10月からの新制度】経営革新申請の3つの変更点

 新たな取り組み対する事業計画を作成する経営革新計画ですが、令和2年10月1日に施行された中小企業成長促進法によって一部の内容が変更になりました。中小企業成長促進法の詳細にきましてはこちらをご確認下さい。経営革新計画に関する主な修正点は以下の3つです。   ・「研究開発」に関する事業活動の追加 ・最長の計画期間が8年に変更 ・目標とする経営指標が給与支給総額に変更  

1.「研究開発」に関する事業活動の追加

 これまで経営革新計画の申請をする場合には、下記の4つの事業活動の中から選択を行ってきました。   ① 新商品の開発又は生産 ② 新役務の開発又は提供 ③ 商品の新たな生産又は販売の方式の導入 ④ 役務の新たな提供の方式の導入   その中に新しく下記の内容が加わりました。   ⑤ 技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動    従来は研究開発を含む事業内容は、販売などの目途がある程度たっている段階で申請することが主流でした。今回の変更によって、経営革新計画の申請期間の中に研究開発の期間を組み込むことができるようになります。  また、今回の変更によって特定研究開発等計画との統合がされています。ここから先は私見になりますが、これまで都道府県で研究開発に関する申請を受けていたわけでは無いので、新制度が定着するまでは受付機関である各都道府県においても手探りで対応していくのではないでしょうか。当社においては研究開発に関する事業活動での申請実績はありませんので、新しい情報は適宜追加でお伝えしたいと思います。  

2.最長の計画期間が8年に変更

 変更前の経営革新計画の計画期間は3~5年間となっていました。今回の変更では、研究開発の期間を加算する場合は最長で8年計画で申請することが可能になります。運用例としては下記のようなケースが考えられます。    例1.研究開発1年 + 経営革新事業期間3年  例2.研究開発3年 + 経営革新事業期間5年  例3.研究開発5年 + 経営革新事業期間3年    研究開発の期間としては0~5年までを設定することが可能です。最長8年で計画を立てることは可能ですが、8年にしなければいけないというわけではありませんので、短めに計画を立てる場合は例1のようなケースが考えられます。研究開発に時間を要する場合は、例2や例3の様に計画期間を最長8年として設定することも可能です。  これまでの計画作成支援を行う中で、研究開発に時間を要する場合には経営革新計画の1年目や2年目に新規事業における売り上げを計上できないケースもありました。新制度ではその様な問題を解決することが可能になるのではないかと考えています。  

3.目標とする経営指標が給与総支給総額に変更

 経営革新計画を申請する時には、計画終了時点での目標数値の設定を行います。2つの経営指標にて目標を設定していましたが、新制度では下記のように変更になりました。   【変更前】 ①付加価値額または1人当たり付加価値額 : 年3%以上 ②経常利益               : 年1%以上   【変更後】 ①付加価値額または1人当たり付加価値額 : 年3%以上(変更なし) ②給与支給総額             : 年1.5%以上    ①の付加価値額には変更がありませんが、②については経常利益から給与支給総額に変更になりました。近年は、ものづくり補助金などにおいても給与支給総額などが目標数値として設定されています。これも私見になりますが、福利厚生費など企業が支払う費目が対象外になっていることを考えると、企業の利益とは別に社員1人1人の所得を上げることを目標の1つとしているとも考えられます。  経営革新計画は各都道府県への申請になりますので、新制度が定着するまでは各自治体の担当者と確認しながら作成することをお勧め致します。また、千葉県では令和2年12月までは旧制度での申請を受け付けているとのことです。どうしても旧制度で申請をしたいという場合は、お早めに着手すると良いと思います。  ご質問や初回無料相談は公式LINEアカウントから受け付けています。経営に関するお役立ち情報も発信していますので、ご興味がある方はこちらから友達登録をお願い致します。
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