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若手社員がホウレンソウをためらう理由
ビジネスの基本である「報告・連絡・相談」この3つを略してホウレンソウと呼びます。新入社員研修で聞いた記憶がある方が多いのではないでしょうか?新入社員に限らず、ビジネスパーソンにとっては基本中の基本ではありますが、若手社員に聞いてみるとホウレンソウをためらうことがあるというのです。筆者自身がヒアリングした経験としては、ホウレンソウをためらってしまう背景には次の2つ要因がありました。
わからないこと=能力が低いと考えている
1つ目はわからないということを知られたくないという点です。相談するシーンとしてはわからないことを確認する時、教えてもらったことを確認する時などのケースが想定されます。2つのケースに共通する点としては「私はわかりません、知りません」ということが相手に伝わってしまうということです。逆を言うと、相談しなければ「わかりません、知りません」とうことが相手に伝わらないとも言えます。相談できない若手社員の心理としては、「自分からは聞いた時に否定されるのが怖い」「先輩から助け舟を出してくらないかな」「わからないこ=能力が低いと思われてしまう」といったものがありました。すべての若手社員にあてはまるというわけではありませんが、上記の声が多く聞こえるというのも事実です。背景などには、SNSなどが身近になったことや、物的な満足度が高まっていることなどから、誰かに自分を認められたいという承認欲求が高まっていることも要因の1つとして考えられています。報告や連絡などもネガティブな内容については、同様の理由でためらっているということが考えられます。
先輩や上司の邪魔になりそう
2つ目は、報告する相手に対して気を遣いすぎるあまりにタイミングを逸してしまうという点です。「先輩や上司が忙しそうにしている」「工場のラインに入っていると作業を止められない」といった声があります。部下の目線としては、普段から接している先輩社員や上司の様子をよく観察し、話しかけるタイミングを見計らっていますが、上司の時間を奪ってまで質問してよいのかと悩んでいることもあります。相談される側に問題があるケースもありますが、全体として「見て学べ」といった育成を部下任せにしてしまっている職場の雰囲気では主体的にホウレンソウを実施することが困難になってしまします。本来であれば、ホウレンソウを受けることは先輩社員やマネージャーの役割の1つですが、そうした認識付けが弱いと部下からのホウレンソウの優先順位を下げてしまいがちです。
聞きやすい場作りとルール作り
これらの2つのポイントを踏まえて取り組める対策が2つあります。1つ目は、聞きやすい場づくりを行うことです。これまでに実施したケースでは、先輩が話を聞く時には作業を止める、デスクなど物理的な距離を縮める、定期的な面談を実施する、などがあります。特に、定期的に1対1の面談を行うことはお互いの距離を縮めることができ、相互の信頼関係を構築することが期待できます。その上で、報告を受ける時には目線や物理的な距離を調整するなどしてしっかりと話を聞きましょう。
2つ目は、ホウレンソウのルールを決めることです。具体的な例としては、指示を出したあとに報告する時期を決める、マネージャー側からも定期確認を行うなどです。「ホウレンソウをするのは当たり前だ」と言いきってしまうこともできますが、変化する若手社員に対してマネージャー側から歩み寄るという考え方も必要です。また、慣れない間は報告する間隔や時期などを指示してあげることで習慣化させていくのも1つの方法です。方法論としては記載した以外にも色々とあると思いますが、まずはホウレンソウをためらってしまう気持ちを理解することからスタートすることが重要です。
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