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飲食店開業時に知っておきたい3つの数字②FLR比率
2020年7月22日
FLRと呼ばれる数値を耳にしたことはありますでしょうか?F(フード)=原価率、L(レイバー)=人件費、R=家賃(レント)この3つを合計した費用が売上高に占める割合をFLR比率と呼びます。FLRは飲食業を行う上では重要な指標です。コロナウイルス発生前が前提になりますが、店内飲食を中心とした業態では、概ね売上の70%前後が目安と言われています。なぜこの数値が重要なのか?約70%を占めるこれら3つの費用は、売上の中で一番大きい費用だからです。前回の売上高家賃比率は10%が目安と解説しましたので、今回はFL比率を中心です。
それでは家賃比率と同様にシミュレーションをしてみましょう。前提条件は前回の記事とほとんど同じですが、月商を4,000千円で固定し、FL比率を変動させています。
一般的と言われているFL比率が60%や65%においては、一定の利益が出ている事が確認できます。しかし、FL比率が70%になると、家賃に対して10倍の売上である月商4,000千円であっても、利益がほとんど出ていないことがわかります。このFL比率は高すぎても利益が出ませんが、低ければ低いほど良いという数値ではありません。例えば、人件費を節約した事によるサービスの質の低下や、原価率を下げた事による食事の質の低下によって売上が下がってしまっては本末転倒です。業態やお店のコンセプトに合わせた数値の設定を心掛けましょう。
今回のテーマはFLR比率ということですので、あくまで3つの経費という観点で考えた場合にFL比率が高くても商売として成り立つケースもあります。例えば、家賃が発生しない、極端に家賃が安い、といったケースではFL比率が高くても利益を出すことは可能です。
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